2ntブログ
ガールズアンドファイト!!
~Written by Anisan Felix~
狭間へ


第2話は6月15日に投稿いたします。
数年振りの作品投稿になりますが、読んでいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。


夕暮れから夜に変わっていく街の商店街。
地方で人口が過疎化しているからか、もしくは時代の流れなのか、ほとんどの店のシャッターが閉まっており、下校中の中高生もいなくなり、商店街は閑散としていた。
黒猫が1匹、人気のない道を横切ったが、それ以外に生物が動いている様子はない。
このまま静寂を保ち、ゆっくりと夜を迎えていくのか。

いや、居た。
店と店の間の、人ひとりが何とか通れるかどうかの幅しかない路地の隙間で、制服姿の2人の女子高生が壁の間に挟まるようにして向かい合い、お互いの巨乳を押し付けあった状態で密着していた。
2人の胸の大きさは、側から見ると全くの互角で、お互いの領域を奪い合うように巨乳同士が食い込み合い、せめぎ合いを続けていた。
互いの顔と顔も近く、唇と唇が触れ合う距離、それでいて意地でも唇同士が触れ合わないように鼻先をツンと突き合わせて、射殺すような瞳で睨み合っている。
密着していることで発生する熱に加えて、夏の蒸し暑さも相まって、最も密度の高い合わさっている胸の部分を中心に、制服は汗で濡れ、セーラー服の白い生地は肌や下着が見える程に透き通っている。
なぜこの2人は、下校時間もとっくに過ぎたこんな時間に、こんな場所でこんなことをしているのだろうか。
話は数時間前に遡る。



遥「先輩!よろしくお願いします!」

放課後の蒸し暑い体育館で、ボールの叩きつける音が何度も響く。
あと1週間で1学期も終わり、夏休み中に3年生は最後の大会を迎えるため、最近の練習は普段より一層精力的に行われていた。

遥(こうやって先輩と一緒に練習できるのもあとちょっと・・・‼︎たくさん吸収しないと!)

バスケ部1年の福森遥は、3年の先輩と練習に励んでいた。
この学校のバスケ部は男女混合で1つのチームであり、遥と練習を行なっている先輩は、副キャプテンを務めており、短髪で身長も高く男前だと部外でも評判で、遥の憧れであった。
入部から度々練習に付き合ってくれており、人柄の良さもあって、大っぴらには見せてないものの、遥は密かに恋心のようなものを抱いていた。
また遥の勤勉で一所懸命な性格を副キャプテンも買っており、度々熱心に個人指導をしてくれていた。


美久「先輩頑張って〜」

コートの側から副キャプテンに向かって、少し艶やかな黄色い声が飛ぶ。
マネージャー陣の中から、遥と副キャプテンの方に向けて声援を送った八本美久は、遥と同じく、今年からバスケ部に入った1年生マネージャーである。
バスケやマネージャーの経験は無く、入学時はどこの部活に入るかなどは特に決めていなかったが、部活見学の際に副キャプテンの人柄に惚れて、バスケ部にマネージャーとして入部した。
だからといって先輩一辺倒ではなく、1年生なりに献身的にチームを支える姿勢は、部内でも評価が高かった。

美久(もうあとちょっとしか一緒にできないんだ・・・。できる限りサポートして、悔いのないように終わってもらいたいな・・・‼︎その後も私と・・・。)



「きゃあっ⁉︎」

練習の最中、遥と副キャプテンが練習をしているコートから悲鳴が上がった。

遥「先輩すみません!怪我はないですか・・・?」

副キャプテン「ああ、大丈夫だよ。」

練習時に、遥の足がもつれてしまい、先輩を押し倒すようにして転倒してしまった。

遥「本当にすみません。。。大会前なのに。。。」

副キャプテン「いいんだ、いいんだ。気にするな。さあもう一本行くか!」

美久(むうっ)

倒れ込んだ副キャプテンの胸元に自信の胸元に実ったたわわな巨乳を押し付けた状態で動こうとしない遥に、美久は眉をひそめていた。
遥としてはパニックになっていて、全く意識していなかったのだが、美久にとっては気に入らない状況だった。

美久「先輩!大丈夫ですか?一度コートから出て休んでください!」

遥(むっ)

このままの状態に指を加えて見ているのは癪だと、遥を押し退けてコートの脇に副キャプテンを連れて行く美久。
美久に対して少しむっとしながらも、遥も後を追うようにして2人について行った。


副キャプテン「だ、大丈夫だよ。大したことないって。」

美久「ダメです〜〜〜。ちゃんと手当しないと。」

遥(むぅぅ〜〜っ)

副キャプテンの手当をする美久とそれを見守る遥。
遠慮してコートに戻ろうとする副キャプテンを、抱き止めるようにして治療を続ける美久だが、左腕にジャージを押し上げるほど膨らんでいる乳球をこれみよがしに押し付け、脇にいる遥を苛立たせる。
このままこの女にいちゃつかせたままにしたくないと、遥は空いている右腕に抱きつくようにして、副キャプテンを立ち上がらせた。

遥「先輩!ここだとしっかり診ることができないので、保健室に行きましょう!私が連れていきます!」

副キャプテン「わっ、ちょっと。」

強引に連れて行こうとする遥に対抗して、美久も左腕に抱きついた。

美久「福森さんは練習に戻ってて。ここはマネージャーである私が連れて行きます。」

遥「いえ、先輩が怪我したのは私の責任なので。八本さんは他の方のサポートをお願いします。」

美久「ずっと練習を見てた以上、最後までしっかりやるのが私の役目。最後まで自分が責任を持って先輩をサポートするわ。」

副キャプテン「2人とも落ち着いて・・・」

「「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ‼︎‼︎‼︎」」

相手に先輩を渡すものかと、全く譲らない2人。
もはや対抗心を隠さず、副キャプテンを挟んで視線を絡ませ合い、バチバチと火花を散らす2人。
腕を引っ張り合い、副キャプテンを奪い合うようにして、保健室へと連れていった。



美久「先輩が痛がってるでしょ!いい加減放しなさいよ!」

遥「そっちが離してください!さっきから歩きづらいです!」

副キャプテン「いたたたた・・・」

腕を引っ張り合いながら延々と口喧嘩を続ける2人。
相手から奪い取ろうと腕を引っ張る動きに意識がいってしまい、歩みは遅々として進まず、副キャプテンは腕を引っ張られる痛みと、腕に押し付けられている胸の感触の気持ち良さで複雑な感情になっていた。

右腕に押し付けられているその乳房は、しっかりとした張りを感じながらも、同時に絶妙な柔らかさを兼ね備えており、腕に食い込んでいるその肉はそれを絶対に離さないとばかりにしっかりとフィットしていた。
左腕に押し付けられているその乳房は、ふっくらとした柔らかさの中に、抜群の弾力を持ち合わせており、その肉は腕をしっかりと包み込み、吸い付くようにその腕から離れようとしなかった。
タイプが違うようで似通っているその乳房は、大きさも含めて甲乙がつけ難い、そんなことをぼんやりと思いながら、なすがままに副キャプテンは引っ張られていった。

「はいここまで!」

「「っ!!?」」

言い合いでまわりが見えなくなっていた2人は突然の声に我に帰ると、目の前に保健の教師が歩み寄ってきた。
どうやら2人の言い争いが聞こえてきたようで、様子を見にきたようだった、

保健教師「ここからは私が連れて行くから、2人は戻ってなさい。」

「「・・・・・・はい。分かりました。」」

突然のことで食い下がれず、お互いに牽制するように視線をぶつけ合いながら、腕を離す。

遥「先輩、すみませんでした。お大事になさってください。」

美久「また明日元気に戻ってきてくださいね。」

副キャプテン「ああ、2人ともありがとな。」



「「・・・・・・・・・・・・・・・」」

副キャプテンと保健教師が去っていき、廊下には2人だけになるが、もはや完全に一触即発の雰囲気だった。
それまで普段会話もなく、あまりお互いの存在を意識していなかった2人だが、今回の一件で完全に相手が副キャプテンに気があることが分かり、恋敵として強烈に意識することとなった。

遥「・・・・・・治療中先輩の体に胸を押し付けてましたよね?公衆の面前であんなことするなんて、先輩に迷惑だと思わないんですか?」

美久「・・・はあ?福森さんこそコートで思いっきり胸元にその胸押し付けてたじゃない?あんな露骨なことやっといてよく言うわ。」

遥「あっ、あれはたまたまそうなっちゃっただけで‼︎八本さんは完全にわざとでしょ!」

美久「別にぃ。それに先輩は私の胸が当たってても、満更でもなさそうだったし。」

遥「そんなこと全然なさそうでしたけど。何なら保健室に向かってた時は、私の胸の方に寄りかかってきてましたけど。」

美久「そんなことないわ!先輩は私の胸の方に寄りかかってきてたわ。あなたは自分の方に引っ張ってただけでしょ?」

遥「はぁ?引っ張ってたのはそっちでしょ!」

美久「そっちよ!」

遥「そっちです!」

「「んっ・・・⁉︎」」

言い争いがヒートアップし、無意識のうちに2人の間の距離が縮まっていた。
さらに胸のことでの意地の張り合いで相手に自分の胸を誇示するように背中を反らせ胸を突き出した結果、2人の巨乳が軽い衝突事故を起こしてしまったようだ。
少し軽く触れ合っているだけではあるが、直前で胸のことで口論していたこともあり、嫌でも意識してしまう。
おっぱい同士も主人と同じく意地を張り合っているかのように接触部分が拮抗していた。

遥「・・・当たってるんですけど。」

美久「・・・そっちこそ当たってるんだけど。」

遥「・・・離してください。」

美久「・・・そっちが離せばいいんじゃない?」

お互いに自分から先に離せない状況になっていた。
どちらも取っ組み合いの喧嘩などしたことがないため、何とか手を出さずに済んでいるが、その代わり乳が既に出てしまっているため、完全に引けなくなっていた。
離すどころか胸をさらに突き出し、乳肉同士が相手の弾力がより伝わるレベルで押し合わされる。

美久「・・・何?やる気?」

美久が右足を遥の股下に踏み込み、ギュッと胸を押し込むと、

遥「・・・そっちこそ?何ですか?」

遥も美久の脚の間に右足を踏み込むと、ギュゥと美久の胸を押し返し、再び均衡状態となった。

遥「・・・んぐっ・・・そちらの胸、潰れちゃってますけど?」

美久「・・・んんっ・・・潰れちゃってるのはあなたの胸でしょ?」

もはや完全に2人のおっぱいは潰し合いになってしまっており、潰し合った乳肉が接触部分に綺麗な縦線を引いた状態で、半球型でユニフォームとジャージの上からでも形が分かるほど盛り上がっていた。
完全に押し潰すこともできず、かと言って弾力で跳ね飛ばすこともできない状態で完全に膠着してしまい我慢比べの様相を呈していた。

遥「・・・・・・んっ・・・うん・・・・・・・・・このっ・・・」

美久「・・・くぅ・・・・・・・・・ああん・・・このっ・・・」

おっぱい同士をがっぷり四つの状態でぶつかり合わせ、体を小刻みに震わせ何とか相手を押し込もうとする両者。
遥の張りのあるおっぱいが、美久のおっぱいを潰そうとするも、相手の弾力のある乳肉に押し込むギリギリのところで跳ね返されてしまう。
美久のふっくらとしたおっぱいが、遥のおっぱいを包みこもうとすると、相手の柔らかな乳肉も同様に相手を飲み込もうとしてお互いに相殺し合ってしまう。

美久「・・・・・・・・・ぅぅ・・・私の胸の方が・・・ぐっ・・大きいわ・・・」

遥「私の胸の方が・・・・んん・・大きい・・・んぎっ・・・です・・・よ・・・」

埒が開かずにフラストレーションが溜まっていく2人。
それでも手を出さないのは、先に手を出すと胸の勝負から逃げたことになると両者感じているからだった。
お互いの胸がこの喧嘩の発端だったこともあり、大きさでは絶対に負けたくないという思いと、勝てば相手へ与えられる精神的ダメージは計り知れないという思いから、押し付け合いをやめようとしない。
痛みで悲鳴をあげているおっぱい同士をより一層密着させ、乳相撲は終わりの見えない闘いが続くかと思ったその時、

「2人ともーー!!もうみんな帰っちゃうよ!」

体育館から声が聞こえて、咄嗟に離れる2人。
声が聞こえた方を見ると、同期のマネージャーが声をかけてくれていた。
近視でメガネをかけているその子は、2人が胸を押し付け合って睨み合っていたことには気づいてなさそうだった。

美久「・・・ぅ・・・ごめーん。今から戻るー。・・・ッ」

胸を抱き抱えるようにして痛みに耐え、美久が返事をする。
一方の遥も同じように胸を抱き抱えて痛みに耐えている。
視線を絡ませ合って火花を散らせた後、美久がプイとソッポを向いて戻って行き、少し間を空けて遥も更衣室へと向かっていった。



遥「先輩に露骨な真似したのはそっちです!」

美久「あなたが露骨なことしてきたからでしょ!」

夕闇の迫る商店街の大通りで、道を挟んで歩く2人の罵倒合戦が延々と繰り広げられていた。
先ほどの乳相撲の後、更衣室で着替えていた遥だったが、胸の痛みでなかなか着替えが進まず、友達には先に帰ってもらっていた。
何とか着替え終えて下駄箱へと向かうと、そこに美久が1人で待ち構えていた。

美久「・・・・・・」

遥「・・・・・・」

無言で見つめ合い、視線が絡まる。

美久「・・・先輩のことで・・・・・・福森さんと話し合いしたいと思ってる・・・」

遥「・・・私も・・・・・・八本さんと話し合いしたかったので・・・」


並んで校門を出て歩く2人。
話し合いがしたいと言いながらも、どちらも無言のまま、重苦しい空気が続く。
お互いに話が始まらない理由は分かっている。
大喧嘩が始まることが分かりきっているからだ。
遥はこれから喧嘩をするであろう美久を横目で見る。
身長も体格もほぼ同じ。
癖っ毛のあるボブカットと端正な顔立ちは可愛さと艶やかさを持っており、胸元に視線を向けると、その乳房が半袖のカッターシャツをパンパンになるまで押し上げていた。
同時に美久も遥を横目で見る。
ポニーテールのその女の子は、可愛さと同時に凛々しさを醸し出しており、先ほど潰し合ったその乳房は、何事もなかったかにようにパンパンに張っていた。
視線を上げ、相手が同じように胸元を見ていたことが分かると、誇示するようにお互い同時に胸を反らせ、その大きさを強調する。

バチバチバチ

こんなに1日に何度も同じ人と睨み合う経験は2人にはなかった。
女同士で男を取り合うと、こんなに視線が何度も絡み合うんだと思いながら、2人は本題に入る。

先輩を諦めて欲しい。

お互いの声が合わさり、歩みが止まる。

美久「・・・・・・・・・」

遥「・・・・・・・・・」

美久「・・・ねぇ、ちょっと距離空けない?この距離だとまた喧嘩になっちゃう。」

遥「・・・そうですね。私も話し合いで解決したいですから。」

お互いに別の歩道に分かれて、話し合いを続ける。

遥「・・・先輩に淫らな行為をする人のために、私は先輩を諦めたくないです。」

遥が言葉の先制攻撃を仕掛ける。

美久「・・・無意識を装って先輩に密着する人にそんなこと言われたくないな。」

美久も即座に言葉のカウンターを入れる。

ここから先は、徐々にヒートアップしていってからの、ひたすらの罵倒合戦だった。
千日手で相手の行為を責め合い、乳相撲の勝敗で意地を張り合い、普段言わない悪口を思いつく限り言い合った。
しかし、2人はただ相手を貶めたいだけで罵倒し合っているだけではなかった。
決着をつけたい。
このまま家へと帰ってしまっては悶々としたものが残る。
それに、今日の一件で、副キャプテンもおそらく2人の思いに薄々気づいているだろう。
このままいがみ合っていては、最後の試合を控えている副キャプテンの邪魔になってしまう。
想いの人の障害になりたくない。
何とか打開できないかと遥が思っていると、不意に美久が狭い路地へと入っていった。
人ひとりが何とか通れるほどの狭さの、特に美久のような豊満な身体の持ち主だと、背中を壁につけても胸の先が片方の壁にギリギリつくか、つかないか位の狭さの路地。
遥が呆然と見つめていると、壁に背をつけて美久が遥へと視線を飛ばした、

美久「・・・・・・ここで話し合いを続けましょ。」

遥は身体の中から熱が燃え上がっていくのを感じた。
この狭さで向かい合えば、お互いの胸の厚みからして、どちらの胸もただでは済まないだろう。
同時にそれだけ密着すれば、どちらも逃げることはできず、決着をつけることができる。
あのお高くとまった女の心を折ることができる、正真正銘の決着を。

美久も同じく体温が上昇していくのを感じた。
この子は絶対に逃げない。
先ほどの乳相撲でさえ、お互いにかなりのダメージがあったのに、あれ以上密着すると私達の胸はどうなってしまうのだろう。
あの胸を潰して見せれば、あの子はどんな表情をするのだろう。
勝てば想いの人も、女としての尊厳も、全てを奪い取ることができる。

あつい熱を身体から発散させながら、吸い込まれるように遥も、暗闇の狭間へと歩みを進めていった・・・







コメント
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復活超絶嬉しいです
互角の乳相撲素敵です!
2023/05/10(水) 03:00:50 | URL | by (#-) [ 編集]
Re: タイトルなし
コメントありがとうございます。

また投稿させていただくことになりました。
作品読んでいただけてとても嬉しいです。
互角の乳相撲良いですよね。
自分もこのシチュエーションが好きで、王道だなと思うので毎回書いてしまいます。
2話はちょっと間は空きますが、完結できるようにしてますので、また読んでいただけると嬉しいです。
ありがとうございます。
2023/05/10(水) 03:16:49 | URL | byアニサン・フェリックス (#-) [ 編集]

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